「なるほど…、人間の血は飲まない一家なのね」

「そうだ。僕達は人間の血は飲まない。飲む事をやめたんだ」


「飲む事を…、辞めた?なんで?」


「それは君には関係ないさ」



「そうね、人間の血を飲まないなら関係ないわ」

「物分かりのいい祓い人だな」

「でも、ここを血で汚すなら関係あるわね。出ていってくれないと祓わなきゃいけなくなる。」


「祓い人なのに、祓いが嫌いなのか?」


「珍しいわね。初めてよ、こんな祓い人。面白い」


「からかってる?」



「全く。君みたいな人は僕も初めてだ。他の人間とは違う甘い香、性格。」

「わたしも初めてみた。
人間の血を飲まない吸血鬼、わたしの血を狙わない吸血鬼。」



「…ふっ、」