研修の間、

気を使ってなのか、

良平は、洋介と一緒に、

度々私のところにやってきた。

「そんなにしょっちゅう来なくていいよ」

私は良平に小さな声で呟いた。


「勝手に来てるんだから、

気にしないの!」


「あ~!またそこイチャついてる!」

洋介が私たちを指差して、叫んだ。

・・・

固まった私。

「お前なぁ・・・

勘違いにも程があるぞ。先輩は・・」


私は咄嗟に、良平の足を踏んだ。


「イッテ~!何すんだよ、先輩」

「あ、ごめん…足に虫が」


そんなのが通用するか心配だったけど、

それしか思い浮かばなかった。