「さっ、美空帰るよ」

私の声に、頷いた美空だったけど、


「美羽」


私の服の裾を掴んで、

呼び止めた。

「何?」


「あんた、携帯持たないの?」

「う~ん・・・もうすぐ誕生日だから、

頼んでみようとは思ってるんだけどね」


「美羽の親って厳しいよね」


「美空の親と交換してもらいたいわ」



そんなことを言い合いながら、

私たちは、学校を後にした。