「その、先輩の噂は知っています」
「噂?」


俺は何の事かわからず
更に首をひねった

「はい…すごく綺麗な顔してモテるのに、杏仁豆腐にしか興味がない…少し、残念な…人だ、…て」

だんだんと声が小さくなる
男子生徒を見ながら

そんな噂があったのかと
小さく溜め息を吐く

しかも残念な人ってなんだ

俺が何を好きだろうが勝手だろ


まあその噂のとおり
俺は杏仁豆腐が大好き
いや、好きなんてもんじゃない

愛してる、そう、愛してるんだ!