彼は縛られた手を器用に使い

ガムテープを取った。

おぉ!言葉にならない感動。

「っはぁ・・・・はぁ・・」

久々の呼吸のような声を上げ

嬉しそうに笑った。

「おい、お前大丈夫か?」

私は首を縦に振る。

「待ってろよ・・・取ってやる。」

と言って彼の手が

私の口のガムテープに触れる。

ビリビリと音を立てながら取れていく・・・

「はぁーーーーーーーーー。」

大きな声を上げホッとした。

「ありがとう!助かったよ・・・」

「いやいや、なんで俺達監禁されてるんだ?」

「・・・それは私にもわかんない・・」

私の夢は彼が転入してから

微妙に進展していってる気がした。