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「よっ」
約束の30分後から更に約15分後、退屈のあまり掲示板に張られたボランティア募集の張り紙をひたすら読みこんでいたあたしの肩はようやく叩かれ、
「遅い……」
悪びれる様子もなく笑うナツメを睨みつけた。
「思ったより時間かかっちった。……テヘッ」
「オエッ」
「お前根に持つな」
「やられたらやり返したくなるのが人間の性ってやつだモンッ」
「キモッ」
うふっと笑って、上靴から外靴に履き替え校舎を出た。
冬が近いためか外はもう真っ暗で、静かだ。
「……」
「……」
何故かナツメとの間に会話はなく、なんとなく気まずい。
……なんでだろ、今まではこんなことなくて、一緒にいれば言い争いでもなんでも会話がないことなんてなかったのに。
……レンくん助けて。