「せ、先輩…?」
あたしの声は震えていた。
航汰先輩があたしに話しかけてくれていたのだ。
周りにいる友達は航汰先輩が近くに来たことにキャーキャー騒いでいる。
「あ~あ~…。 派手にやったなぁ~」
「あ、あのっ、2位でごめんなさいっ」
あたしは航汰先輩に向かって謝った。
「いや、あれは不正だろ」
「……え?」
「肘…思いっきりぶつかってたよな?」
「え、あ、はい」
あたしは首をぶんぶん上下に振った。
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