世界が廻った。
ぐるりと廻って、次の時、あたしの目の前には地面があった。
ズシャァァアア
一体何が起こったのかわからなかった。
カーブで抜かそうと思った時に1位の子の肘があたしに思い切りぶつかって、
あたしは、そのまま、転んだの……?
勢いがついてた分、派手に吹っ飛んだあたしは、すぐにむくりと起き上がって走り始めた。
絶対、あの子があたしを転ばせたのはわざとだ。
明らかにおかしおかった…。
遥か遠くに見えるその子の背中を見てあたしはそう思った。
あたしが転んだせいで後ろには3位と4位の走者がすぐ迫っていた。
そしてあたしは2位のまま次の人にバトンを渡した。