あれ、そういえば……

僕はあることがすごく気になった。

「リリー、学校は?行ってるの?」

しまった、と僕は思った。リリーの顔がうつむきがちになったからだ。

「あ、ごめ、やっぱ何でもない!!!!(汗)」

僕は空気を変えようとあせりながらそう言った。

「ラン!違うの!あのね……」

リリーは顔を上げた。
頬が赤い。

「私ね、ずっと学校に行ったことがないの。ここに引っ越す前はね、お父さんに勉強を教わってたの」

リリーは続ける。