僕は、男の子だからって理由もあるけど、そこまで花が好きなわけじゃない。
花の図鑑も、持ってはいたが集中して読みふけったりはしたことなかった。
だけど、リリーがこんなにも楽しそうに図鑑のページをめくるものだから、いつの間にか僕も図鑑に夢中になっていた。

パタン

最後のページを読み終わり、図鑑を閉じた。

「すごく面白かった……!ラン、ありがとう」

リリーが微笑む。
そうだ、ピクニックに誘うんだった。
なんか、面と向かって誘うのは、デートに誘うみたいでちょっと恥ずかしいな……
デ、デート??!わああ、僕はなんて破廉恥なこと考えてるんだよ!///
別に、ただピクニックに誘うだけなんだから///