ルールでは五人まで参加してもいいが、それでも単独が多いのはやっぱり動き易さを重視しているからか。


まして帰宅神であるこの人達にしたら邪魔でしかないんだろう。


だったら部外者の協力者として、ルールの穴をついたサポートをしてもらった方が効率的だ。


つまり俺はいらない子。俺涙目。うぇっうぇっ。


ちょっぴり自己嫌悪に陥っていると、教師役のスタッフが入場して皆自分の席に戻って行った。


いよいよ始まるのだ。関東大会決勝戦が!






ほぼ横一線で帰宅開始。昇降口までは会話をしながら歩いて行く。


多分この時に盗られたんだろう。後からわかったことだが、俺と先輩のケータイが消えていた。


恐るべし宝具の盗み人。協力者との連絡を断ってきやがった。


そんなことに気付くはずもなく、上履きを外履きに履き替えて各々へ帰路についた。