「私は、伊南村来梛。」




いなむららな…




もしかして…





もしかして、この人が森の婚約者?






「森の婚約者よ。」





私の考えを読んだかのようなタイミングで言う。




やっぱり…






森の婚約者…





「良梛、この間婚約は破棄すると言ったよな?」





森が怒ったように言う。





「言ったわ。




でも、私は認めない。



だから会いにきた。」