だんだんと吸い込まれるように消えていく夕日は、まるで心を洗い流してくれるかのように純粋な気持ちになり、地球の大切さとか、エコとかちょっぴり考えさせられ、この前DVDで見た戦争映画や最近子供が親を殺す事件など本当に無くなって皆が幸せになれる世の中になればいいな、と真剣に願っていた。

完全に夕日が消えてしまっても、まだ2人は黙ったまま遠くを見つめていましたが、やがて康平からさぁ行こうか!と声がかかり、2人は立ち上がって来た砂道を今度はゆっくり歩いて行った。

2人がテントを張るところは、有料で1晩3千円がかかるものの水が使え、ある程度周りにテントもあって安心できるため、そこでテントを張ることにきめ、広い敷地の中で海沿いに近い場所を選びテントを張ることにした。

子供の頃にボーイスカウトでテントを張って以来の事でなかなかうまく張れず、時間がかかっていると、すでに辺りは真っ暗になってきて、周りでは家族や男女何人かのグループがすでに炭をおこし、晩御飯を食べ初めていました。

その光景を横目で見ながら、なんとかテントを張り終え、やっと晩御飯の準備にかかった。

あつしが炭をおこす準備をしながら、康平が食材を洗ったり切ったりし、炭に火がついた頃には周りは片付けの準備をしていた頃でした。

その日の晩御飯は焼肉と少量の野菜、それにメザシと飯盒で炊いたご飯でした。