それから半年後、

あつしと早苗は結婚をした。

横には小さな赤ちゃんが天使のような顔で眠っている。

目元はくっきりとしていてそれでいて大きく顔立ちがはっきりした男の子だ。

あれから早苗と会い、今までの事、そしてこれからの事を話し合った。

俺は全てを許すつもりはない。

しかし生まれてくる子供に罪はないし幸せになってほしいと心から思った。

まだ産まれたばかりなのに濃い顔立ちの息子を見て、いつか綺麗なお星さまを見に行こうな。と言った。

プラネタリウムみたいに一面に広がる綺麗な星を。

家族3人で。

いや、いつまでも心の中にいる康平と4人でな。

そう言って空を見上げた。
空には星が見えなかった。