「ってかそろそろ部活終わる時間じゃない?」

旭が時計を見て言った。

「ホントだ」
「野球部のとこ行こーっと♪ じゃあね、里依」
「うん、バイバーイ」

鞄を持って教室を飛び出した旭。

旭は野球部の神風翔吾くんと付き合ってるんだ。

すっごくラブラブで……。

見てるこっちが恥ずかしくなるくらい。

でも……時々羨ましく思うんだ。

あたしも輝くんとあんな風になりたいなぁ、って……。

1人残された教室で、ぼんやりとそんな事を考えてた。

あたしも……体育館行かなきゃ。