そんな私をよそに、アイツは私に話しかけて来た。

「なぁ、陽菜。ケシ貸して。」

「いいけど、消しゴムくらい持ってきなよ!」

「今日はたまたまだしっ。俺いつも持ってきてるからなめんな!」
「別になめてなんかいないし!はい。」

差し出された手の上に、消しゴムをのせた。

「サンキュー」