「だから、俺が椿ちゃんと話したりしてるの見るの嫌みたいだべ。きっと俺のことも裏切り者とか思ってるんだべ。」

「それは・・・違います。」

火燐さんは、驚いたような顔で私を見た。


「風燕さんは、私に“お前さえいなければ、火燐はあんな大怪我しなかった”って言ってました。だから、裏切り者とか思ってないです、きっと・・・。」

そう聞くと、火燐さんは泣き出した。

何かがぷつって切れたように少し笑いながら泣いていた・・・。


「椿ちゃんの眼。正嗣と一緒だべ。」
「親父と?」
「んだ。透き通ってて・・・きれいだもん。それにやさしいべ。だから大丈夫、信じていいんだって・・・」


私も泣いていた。



だって、この気持ち共感したかったから・・・