(4・9 AM9:17)
桜の花が舞う教会の墓地に、椿達はやってきていた。
正嗣と美佐子の墓をみんなで掃除。きれいになったらゆりの花を手向け黙祷。
「な、美佐子?」
「なに?」
正嗣と美佐子は、ばれないように教会の屋根から椿達を見つめていた。
「俺、幸せ者だな。」
正嗣はボソッとそうつぶやく。それを聞いた美佐子は「何でいきなりそんなこと言うの?」と返した。
「だって、美佐子からしても椿からしても、緑涼達からしても、俺はクズみたいな人間だと思う。なのにさ、こうやって墓掃除して、ちゃんとおまいりに来てくれる。それがうれしくって・・・。」
「クズじゃないよ、正嗣さんは。」
「なんで?」
「だって、クズだったら私が死んでもすぐ忘れて、椿のこともほったらかしにして、緑涼達に目もくれなかったと思う。でも、そんなことなかったもん。椿達の立派なお父さんで、私の自慢な旦那様だよ、正嗣さんは。」
美佐子はそういってにこっとしながら正嗣を見つめる。その笑顔を見て、正嗣はほっとしたかのように笑い、また椿達を見つめ始めた。
桜の花が舞う教会の墓地に、椿達はやってきていた。
正嗣と美佐子の墓をみんなで掃除。きれいになったらゆりの花を手向け黙祷。
「な、美佐子?」
「なに?」
正嗣と美佐子は、ばれないように教会の屋根から椿達を見つめていた。
「俺、幸せ者だな。」
正嗣はボソッとそうつぶやく。それを聞いた美佐子は「何でいきなりそんなこと言うの?」と返した。
「だって、美佐子からしても椿からしても、緑涼達からしても、俺はクズみたいな人間だと思う。なのにさ、こうやって墓掃除して、ちゃんとおまいりに来てくれる。それがうれしくって・・・。」
「クズじゃないよ、正嗣さんは。」
「なんで?」
「だって、クズだったら私が死んでもすぐ忘れて、椿のこともほったらかしにして、緑涼達に目もくれなかったと思う。でも、そんなことなかったもん。椿達の立派なお父さんで、私の自慢な旦那様だよ、正嗣さんは。」
美佐子はそういってにこっとしながら正嗣を見つめる。その笑顔を見て、正嗣はほっとしたかのように笑い、また椿達を見つめ始めた。