美佐子がこの世界に来てからずっとほしかったペンダント。

正嗣と町を歩いている時も、その店を通ると必ず、眼を留めてしまっていたペンダントだった。正嗣は、美佐子にばれないように店に行き買ってきていたのだ。



「はい。」



美佐子はそういうと、くるっと正嗣のほうに体をむけると、そのまま抱きつき、胸元で泣いてしまった。


「み・・・美佐子?」
「いる。ずっと正嗣さんのそばにいるから。」


そんな美佐子に「俺も。」といって正嗣はぎゅっと美佐子を抱きしめた。