「作ってくれたべか(泣)」
「うん♪」

火燐はうれしそうに席について、タルトをじっと見つめている。

椿はその間も、みんなのマグカップにコーヒーを入れたり、砂糖を用意したりしていた。

「お!出来たべか、椿!」
「うまそ~!」

そういいながら、緑涼と禮漸が席に着く。

「なんかうまそうだな。」
「お母さん直伝なんで、味は保障できます(笑)」
「そっか。あっ、蓮流風呂入ってるから少し遅れると思うぞ。」

さらっと報告をしながら風燕も席に着く。

数分後・・・

「ごめん!!遅れた!」
「お風呂中だったから仕方ないですよ(笑)」
「んだ。体が乾燥したりしたら大変なんだろ?」
「うん。命にかかわるかも(笑)」

そういいながら、申し訳なさそうに蓮流が席に着いた。


「じゃ・・・。」

「「「「「「いっただきま~~~~~~~~~す!!!!!!」」」」」」


ゆっくりとした時間の中、みんなが談笑しながらタルトを食べる。違った形ではあるが、椿が幼かったころによくあった光景に近い状態だった。