バレンタインは、椿達のところだけではなかった。


「正嗣さん・・・どんなのがいいかな?」


美佐子は、本を見ながら悩んでいた。

正嗣が甘いものが苦手なことももちろん知っているので、美佐子にとって毎年この時期は悩みの種でもあった・・・。


「あっ・・・そうだ、あれ作ろう(笑)」


美佐子は何かを思い出すと、そそくさと買い物に出かけていった。