(12・20 PM2:09)

緑涼達は、一斉に家を飛び出すと、椿が向いそうな場所へと散っていく。

緑涼は、正嗣達の墓のある教会へと走る。

なりふり構わず、全速力で・・・。

やっと教会へ着くと、息を切らしながら墓地の中へ・・・。

正嗣の墓の前に何かが横たわっている。墓のすぐ近くまで足を進めた時“何か”の正体が椿であることを緑涼はその眼で確認した。



「椿・・・椿!」



必死に呼びかけても
頬を叩いても
椿は一向に目を覚まさない。

緑涼は、耳を顔に近づけて呼吸を確認した。小さな呼吸の音が鼓膜に響いてくる。

緑涼は必死に呼びかけた。