「あっ!椿ちゃんなしたの?」
肝心の蓮流さんは、部屋の奥から髪の毛を拭きながら椿のほうにやってくる。
浴衣の上から羽織られた紺色の羽織に髪の水滴が落ちている。
「あっ・・・ごめんなさい、お風呂中・・・?」
「大丈夫。さっきあがったところだから(笑)で、なした?」
「あ、お父さんさんがいた時の事聞きたいなって・・・」
「あ・・・あぁ・・・ちょっと待って。」
蓮流はそういうと、奥に置かれた観葉植物の鉢をいじった。すると、そこからミストが出てきた。
「ごめんね。乾燥してると体が駄目になるから(笑)」
「魚人の習性ですか?」
「そう(笑)」