火燐は、ビスケットを一口ほおばると、目をきらきらさせ、ぽりぽりと口の中へと入れていく・・・。

そんな火燐をよそに、風燕は椿に本のあるページを見せる。



「な・・椿。この“サンタクロース”とか言う、白ヒゲのおっさん知ってるか?」



そのページには、サンタクロースが今にも煙突に入ろうとしている挿絵が載っていた。

しかし、風燕はなぜか怯えている・・・。


「知ってる・・・っていうか大丈夫?顔色悪いよ?」

「風燕、この白ヒゲ親父の話を見てから、ずっとこんな感じなんだべ。それで、本当にこの親父がいるのか椿ちゃんに聞いてみようってなったべや。」

「で、確認に・・・(笑)」

「んだ(笑)」


「で、いるのかよ(怒)そのおっさん・・・」


明らかに顔色が悪くなってきている風燕。椿は、どうサンタクロースのことを伝えようか迷ってしまった・・・。