「風燕!何やってる!離せ椿を!」

「風燕さん・・・」



風燕さんは、緑涼さんの説得に耳を傾けようとしなかった。


「お前さえいなかったら、火燐もあんな大怪我しなくて済んだ。」



明らかに怒っている声



「お前みたいな人間風情が・・・俺達をくいもんにするんだ・・・」



動けないくらい、風燕さんの左腕が私を締め付ける



「お前のせいだ!」

その瞬間
私の視界には、少し赤い色が見えると、あとは暗く染まっていった。