私の視界には、白くかすみ始めた。

視界が元に戻ったとき、そこには、ぐったりした火燐さんとそれを眺める緑涼さんの姿があった。

緑涼さんの手には、あのときの大きな牛刀・・・。


もしかして・・・

「ら・・・禮さん?」
「大丈夫。みねうちだと思うから。」

あ・・・あれで?

お部屋が半分崩壊してるんですけど・・・。

「いや・・・大丈夫とかじゃなくって・・・」

「緑涼さんの教育方針的なやつ。言って分からないんだったら、身体で覚えさせるって感じかな。」


そういいながら、私を覗き込んできた禮漸さん。

「緑涼さん!椿ちゃん大丈夫だよ。」

その言葉を聴いてか、緑涼さんの顔がいつもの明るい笑顔に変わった。


「そ~か~。よかったべ・・・。」



そういうと緑涼さんもその場で倒れこんでしまった。