「食べる分以外は、保存食にしたり、加工したり、売ったりしてるべや。」

「売るってどこに?」

「いろんなところに。ネットで注文受けて、それからいろいろなところに配送って感じだべ。」



人間の世界と緑涼たちの世界に特に変わったことはない。
同じような文化が流れているんだと椿は改めて感じる。


「あ、早くしないと取りに来るな。」

緑涼は、そういいながらお尻のポケットに入れていた紙を取り出した。
そこには注文リストがぎっしり!

「すごい人気!」
「それほどでもないよ。」

そう話しながらでも手を止めずに作業を続ける緑涼。椿も追いつこうと必死ではさみを動かしていく・・・。