「あっ、そうそう!みんなにお土産。」
そういうと、正嗣は床においていた紙袋を机の上に置いた。
その袋の中には、様々な食材や本などとにかくたくさんのものが詰まっている。
その中から正嗣と美佐子は、その中から小さな箱を取り出しみんなに渡していく・・・。
小さな箱がみんなの前に置かれていく。
箱を開けると、男性陣は懐中時計、椿の箱には、真鍮の腕時計が入っていた。
「うわ~!!かっこいいべ!」
火燐はそういいながら、懐中時計を嬉しそうに眺めていた。
「親父・・・これ・・・。」
「あの世で作ってもらったんだ。そういう職人さんに。」
「私たちも作ってもらったの、ほら!」
美佐子はそういうと、自分の左手をぱっと上げた。薬指には銀の指輪がきらきらと輝いていた。正嗣の左手にも同じものが付いている・・・。