椿は、月下楼に戻ると、かごに入った鳥の置物をじっと眺めていた。
月の光に照らされてか、きらきらと神秘的な輝きを放っていた。


「椿のお土産はそれか?」


風燕が鳥を見ながらそういった。

「だって、すごいかわいかったの、この子。」
「青い鳥って、人間の間では幸せの鳥って言われてるんだよな。」
「うん。」
「座敷わらしみたいな奴だな。」
「結構詳しいんですね。」
「本で見た。」

少しの沈黙の後、椿は男義祭のことを聞いた。