「食事とか大変かも。魚料理厳禁だし、油揚げがないとすねられるときがあるし・・・。」

「大変だな。俺の家も食事は結構気を使ってる。百合歌は吸血鬼だから、血を飲まないと倒れる。妖怪専用のネットサイトで吸血鬼の食事セットって売ってるんだけど、毎回それ取り寄せ。」

「そんな商品があるんですか!」
「それなんすか?何入ってるんすか?」

「血液スープとかいう、人間の血液に限りなく近い特性スープが4種類とパン3種類とジュースがぶどうとりんごと・・・5種類あったな。」

「大変ですね。」
「もっと大変なのはひなたの教育。人間と吸血鬼のハーフだし、3歳だから物心もつきだす頃だから、これからどう育てるか2人で悩んでる。」

「私も和希と結婚して、子どもができたらそのことも考えないといけないんだ・・・。」

「大変だぞ~。早いうちに考えとかないと。この前ひなたが、熱出したから病院連れて行ったんだ。点滴見て“ママのジュース!ママのジュース”って言い出すわ、看護師が持ってた輸血のパック見て“パパ!あれママのスープだ!何味かな”言い出すし・・・。」

「マジ大変っすね。」
「マジで。その後、俺が過労で病院行く羽目になった。」
「マジっすか。おつかれさまです。」
「ありがと。お互い、それぞれ楽しみ方は違うけど、また祭りの中で会えるといいな。」

「本当ですね。お祭りだけじゃなくってみんな集まれたらいいですよね。」
「は~い。私それ賛成!連絡先とか交換しない?」
「それいいな。」
「いいですね。」
「じゃ、決定!」

それから、3人は住所と連絡先を書いた紙を交換した。

その後、弦月と緋月が戻ってきて祭りへの参加許可が下りたことをその場で伝えられた・・・。