「じゃ、最後。風燕(かえん)」
すると、やる気なさそうに小さく手を上げる。

「風燕(かえん)だ。先に言っておく、俺は人間に興味はない。以上!」

出て行っちゃった・・・。

「ご、ごめんな。あいついろいろあってあんな感じなんだ。ちなみにあいつは“かまいたち”だから。」

鬼は申し訳なさそうに私に頭を下げ謝っていた。



「そ、そうですか・・・あ、私も自己紹介しなきゃ!春河椿(はるかわ・つばき)です。父が生前お世話になりました。これからもよろしくお願いします。」



「ということで、お帰り、椿。」


鬼は、私に右手を出してきた。私もそれに応じて握手をする。


「おら、緑涼(みすず)。おらも、ここにいる奴らもみんな人ではないけど、みんな椿の家族だから。よろしくな!」



私と彼らの同居生活がここから始まった。


新しい家族の思い出作りの時間が・・・。