「あっ!一応それに似合うような髪留めとか帯止めとかあったほうがいいかなって思って、サンプルもってきたっす。あと、兄貴たちの浴衣に合いそうな扇子とか下駄とかも。」

「いつもありがとな、空我。」

「いえいえ。」

「どんな感じの髪留めなんですか?」

「今日は造花の分をサンプルで持ってきたんだけど、当日はそれの生花の分を納品するよ。色のそっちのほうが綺麗なんだ。オーダーも出来るから、気に入ったらどんどん言ってね。」


「は~い。」


そんなことを話しながら、どんどん山道を降り、気づくと家の前についていた。