「お嬢様・・・。」 椿に弱々しく呼びかける凌縁。しかし、椿は、凌縁を見ようとしない・・・。 「申し訳・・・ございませんでした!!私が・・・」 「もういい。」 椿が、蓮流の胸元でそうつぶやいた。それを聞いて安心したのか、蓮流は、椿をそっと地面に降ろした。 椿は、凌縁に向ってゆっくりと歩を進める。その足音を聞いていた凌縁の身体はブルブルと震え、明らかに怯えていた。