火燐は、むきになりながら、風燕に怒鳴った。

「ちゃんとするべや!向こうでも!」

そこから喧嘩に発展しかかり・・・。

「それが出来てないからいってんの!」
「できるもん!」
「絶対できない!」
「出来るべ!絶対出来る!」
「はいはい、そこまで!揉めない!」

止めたのは、帰ってきた禮漸だった。
火燐と風燕の頭をキセルでぽんと軽く叩く。

「毎回毎回お前たちは・・・いつもこの事で揉める。」
「だって、風燕が・・・。」
「だってじゃない!」
「「ごめん。」」
「じゃ、行くぞ!」


玄関を出ると、椿の前には大きな車が・・・。



「キャ・・・キャンピングカー・・・」
「やった~!!動く家だ!!」


はしゃぐ火燐の横で、椿は開いた口を塞ぐことができなかった・・・。



こうして、彼女達の小旅行が始まった・・・。