#3

その日、私はミクちゃんと
オタクトーク丸出しで話していた。

「ミクちゃんは、好きな曲あるの?」

「うん! あるよ!」

「なんて曲?」

「あの、あれ! カゲロウデイズ!」

「あっ、私も大好き!」

「あと、眠らせ姫の贈り物とか?」

「それは知らないなぁ…」

「いい曲だよ! 聴いてみて!」

「うん! わかった! 帰って聴いてみるよ!」


あー、やっぱり友達と一緒にいるって最高!
楽しくて楽しくてしょうがないよ~!

と、そこに。


「なんの話してんだ?」

「俺達も入れてくれよ!」

げ☆
男子だ…!

ど、どうしよ…!?
話しかける!?

で、でもさすがに
この話は男子にしたら
退かれるだろうし…!

かといって
ここを逃したら話せなくなるかも…!

「いいよ! 今ね、初音ミクの話してたんだ!」

ミクちゃぁああぁん!
なんでそんなに気にしないの!?

もしかしたら
退かれるかもしれないんだよ!?

なんでこんな事………!

「初音ミクの話してんのか!」

「あっ、俺も知ってるぞ!」

「俺も知ってるよ、俺は桜ノ雨が好きだな!」

「いいよねー桜ノ雨!」

ミクちゃんはすごいなぁ…
すぐこんなに友達ができて…

「あんたは…三木山さん、だっけ?」

「あ、うん…」

「ふぅーん…」

な、なんなのこの男子!?
顔が近くて恥ずかしいよぉ~!/////

「入学式の時から思ってたんだけど、三木山さんかわいいよな。」

「えぇっ!?」

わ、私がかわいい!?
そんなの、あるわけないじゃん!

「あっ、それ俺も思った!」

「あたしも思ったよ!」

「ちょちょ…! ミクちゃんまで何言ってんの!?」

オタクで、貧乳で、眼鏡な私の
どこがかわいいって言うの!?

「え? だって本当にかわいいもん。 ねぇ?」

「うん。」

「だな。」

「みんなやめてよぉっ!!////」