着替えた僕は一階へ下りた。




無駄に長い廊下で父さんとすれ違って挨拶をしたけど、ひどく落ち込んでる様子で無視された。




たぶん、ノノが例の呼び方をしてきたことに罪悪感を感じまくっているからだろう。




食卓にはすでに朝ご飯が用意されていた。




「おはよう」



茶碗にご飯をよそってくれた婆ちゃんに声をかけられる。




「おはよ、婆ちゃん」




今日は学校が休みだから、いつもより余裕な朝だ。




どこかに行っていたらしいノノと、まだ落ち込んでいる父さんもやってきて、4人そろって朝食を食べ始める。



「「「「いただきます」」」」




普段から食事は家族みんなで食べていた。




昨日の夕飯のときもおもったけれど、“頂きます”とか“ごちそう様”とかの声が一人分増えているのは、なんとなく不思議だ。




不思議だけど違和感はない。




それがなぜだか、嬉しいんだ。