僕も急いでスニーカーを脱ぎ捨てて、床板の上を滑っていく。 この家は無駄に広い。 昔ながらの二階建てで。 すべての部屋が畳の敷かれた和室。 冗談みたいな五右衛門風呂。 立派とは言えないけど、ここら辺では結構大きな家。 この家で暮らしているのは、僕と父さんと婆ちゃんの3人だけ。 だった。