すばやく風呂を済ませると、また光輝君の部屋に向かった。

「上がったよ~」
「じゃ、俺入ってくるな」

雑誌を見ていたようで、そのままページを開いたまま下に降りて行った。

エロ本かな?と思い、その雑誌を覘いたがただの週刊誌だった。

つまんねーの。
心の中で舌打ちをした。


何もすることがなく、辺りを見渡していると、本棚に俺の好きなマンガを発見した。

一巻から最新刊まで揃っている。

俺は目を輝かせ、マンガを手に取った。

俺の持っているマンガとは違って綺麗に扱われている事に気づく。

光輝君、A型っぽいな…。


手に取ったマンガを元の位置に慎重に押し込んだ。

少し視線を右隣りにずらすと、青いアルバムのようなものが視界に入ってきた。

なんだこれ…。

俺はそれに興味を持ち、光輝君の許可も得ず、勝手にアルバムを開いた。

どうやら、高校の卒業アルバムのようだった。

少し見るだけ…。

一ページ、一ページめくっていくうちに、やっと高校時代の光輝君が姿を現した。

今と顔はそんなに変わっておらず、すぐに光輝君だと気付いてしまった。