「お嬢様、ハッピーバースデー！」

？！

いきなりのクラッカーの音にびっくりし、私は床に腰をついた。

目の前には顔がしわくちゃになってヒゲの生えている年老いた執事の竹内、

その後ろに雇っているメイドたちと調理人が頭を下げていた。

「お嬢様、16歳のお誕生おめでとうございます」

私はみんなに囲まれて祝福されたのだ。

みんなが事前に話し合いサプライズをしようと話し合っていたらしいのだ。

「……もう、みんなありがとう！彩芽、嬉しい！」

大きな拍手に包まれて私はほっこり幸せな気分になった。


私はすごく幸せ者なのに孤独を感じちゃってバカみたい。

竹内が運転している車で私はそう思っていた。

パパもママも少しの間だけ仕事なだけであって一緒会えない訳じゃないしね。