一時間目は社会。
相変わらず下ピーの話し方は眠くなるなぁ…なんてしょうもないこと考えながらボーッとしてたら、隣の席の男子から手紙が回ってきた、大体こういうのはそのさらに隣の女子からの伝言とかだったりする。
なんだろー?と思ってみてみたら内容は隣の男子、谷山大翔(ひろと)からだった。


お前さ、好きな男とかいんの?



は?


思わず谷山をみるけど、何事もないようにノートをとっている、

「…ちょっと…なにこれ?」

小声で話しかけると、なにいってんのお前。的な顔でこっちを見てきた。訳が分からず首を傾げていたら、谷山がノートをとりながら、

「そのまんまだよ」

と呟いた。


…え、
お前さ好きな男いんの?、?お前さ好きな男いんの?、?紙の内容がぐるぐる頭をめぐる。答えは当然NOだけど、なんでこんな事を聞いてきたのかがわからなかった。


いないよ、ってかなんでこんな事聞くの?


とだけ書いて、送り返した。
授業にろくに集中できず、ずーっと考えたけど、答えは見つからず、返事も帰ってこなかった。