だけど逆らえない。

先生のこと忘れたい。だけど過去だけは知られたくない・・・。




「お願いお兄。それより今は・・・今はあすかを救ってあげてっ。あすかが今一緒にいるヤツはあすかをレイプしようとしただけじゃないっ。売春の斡旋にも手を出してるのっ。今のあすかはお兄を忘れるためには何するかわかんないっ。お願いっ、お兄ちゃんっ」

「・・・沙都・・・」

「・・はい・・・」

「あすかは今日どこへ行くって言ってた?」

「・・・多分・・・この街に・・・まだいると思う・・」

「・・・この街の・・・・ホテル・・か・・」

「お兄、あすかと今一緒にいるのは・・・」

「・・・あぁ・・わかってる。直哉だろ・・・?」






「あすか、先にシャワー浴びてこいよ」

そう言われた私は言われた通りシャワールームへむかった。

私の心をシャワーの音が掻き乱す。

「先・・・生」

私・・・こんなことで先生のこと忘れられるの・・・?

悪いのは私・・欲張りすぎた私・・。

2番目でいいって言ったのに・・それでいいって言ったのに・・・。

いつの間にか1番じゃなきゃ嫌になってた。

最初は一緒にいられればって思った。恋人っていう肩書きが欲しかった。

それでも先生といる時間は長いようで短くて・・・ホントに私だけの先生だと思ってた。