とか

「他の学校で好きな人つくっちゃいやだよーっ」

とか(これは私も同意見)

見た目もかっこいい先生は女生徒から人気があったのでこんな声が後を絶たない。

私は黙って最後の授業をきいている。

3年間夢にまで見た先生の授業・・。

途中で終わっちゃうけど先生に教わったこと忘れないよ・・。

大嫌いだった化学も、先生に教わるとだんだんと嫌いじゃなくなってきたよ・・。

・・・わからないことだらけだけど・・・(汗)



「よし、じゃあそろそろ時間だから授業終わるぞー」

なんだかみんな徐々に顔つきが沈んでいた。

きっと私だけじゃないんだね・・みんな先生との別れが寂しいんだ・・。

私は先生の恋人だけど、この教壇に立つ先生をみるのはここにいるみんなと同じ・・最後なんだ・・。

そう思うと私もなんだか寂しさが募ってきた。


「じゃ、お前ら元気でな」

先生はそう言って教室から姿を消した。

今日の日直も先生が書いた黒板の後を消すのに少しためらっていた。


先生が書く黒板の文字が、先生が読む教科書の文章が、先生が怒るその声が、すべてが好きだった。








「あすか、一緒に帰るか?」

「え!?」

渡り廊下で偶然先生に出会った。