言葉ばっかりを求めていた私・・。


決して好きだとは言ってくれなかった。


だけど・・先生は私を想い・・そして愛してくれていた。


そんなことに今頃気付くなんて・・。


どうして先生のことを疑ってしまったんだろう・・どうして信じられなかったんだろう・・。

私は、こんなにも愛されていたのに・・。


今回の件だって・・私に何のお咎めがなかったのはすべて先生のおかげだ・・。

私のことを真っ先に考えてくれている・・。



今ね・・私、すごく苦しいよ・・?

先生のこと考えて・・想って・・すごく胸が痛い。

好きで好きで恋人になれて・・だんだん先生のこと考えると・・いまみたいに苦しくなっていった。


・・・人を愛するって・・こういうことをいうのかな・・。


ねぇ・・先生・・?


人を愛するって、苦しいんだね・・。胸が痛いんだね・・。


だけどね、すごく幸せだよ、私。







私はたまらず階段を駆け下りて化学準備室まできた。

いつものように勢いよくドアを開ける。

「先生!!」

先生はびっくりした顔をして振り返った。

「あすか!?」