「あ・・これね・・先生が私の誕生日のために買ってくれてたものなんだって・・タイミング逃しちゃって・・さっきくれたの・・」

「へぇ・・お兄がねー・・」

沙都はニヤニヤしながらその箱をじっとみていた。

「何くれたんだろね?」

そういえば私まだ開けてないんだ・・。

そう思ったら急に中身が気になりだした。

「ちょっと開けてみるね・・」

私はゆっくりと丁寧にその箱の包みを開けていった。

包装紙を全部とるとさらに綺麗な箱が姿を現した。

その箱をそっと開いてみる。


「え・・・」

これ・・。

「ネックレス・・?」

箱から中身を取り出してみた。

繊細なつくりのネックレスだった。

トップの部分にはピンキーリングくらいのリングがぶら下がっている。



「ねぇ・・沙都・・これってピンキーリング・・かなぁ・・」

沙都はネックレスのトップの部分をじっとみた。

「・・・?このリング・・ダイヤ・・?」

沙都がなにかを発見したように声をあげた。

「えっ!?」

ダイヤって・・。

なんでそんなのが・・。


「沙都・・たしかダイヤって4月の誕生石だったよね・・?間違えてんのかなぁ・・」

私は不思議そうにネックレスを上にかざしながら眺めた。

横目でチラっと沙都の方を見るとなんだかさっきにも増してさらにニヤついていた。


「ちょっ、沙都っ、なんでそんな顔してんのー!?」

「ごっ、ごめんごめん・・!」

沙都はそう言って私に謝ると次は真剣な顔をしてそのあと優しく微笑んでくれた。


「ねぇ・・あすか・・知ってる?」