くぅーー、それ言われるとつらい・・。

でも今もかなりつらい。

胃に穴があきそうだよ、こりゃ。

「とにかく帰ろ、もう遅いし」

「うん」

そうして沙都と門を出た。

「でもこれであと1日じゃないっ」

沙都ははつらつとした声で言った。

「そりゃいいわよ、沙都・・あんたは彼ともうまくいっててさ」

私は少々ひがみっぽくなった。

「なによ、あすか大丈夫だって。私ね予感してるの。絶対にお兄はあすかのこと好きになるよ」

「す、好きに・・?」

そりゃ、そうなってほしいけど・・。どう考えても今のこの状態じゃかなり無理がある、よね・・。

先生と両想いなんて・・夢みたい。



「そいじゃ、私こっちだから」

「あ、うん。また明日ね、バイバイ沙都」

そういって私は沙都と別れた。

そう、いつもの駅、そしてホーム、電車に乗って揺られながらじっと先生のことを思う。

私の知らない時間の先生、いまなにしてるのかな・・。

思えば思うほどドキドキする。

好きで好きでたまらない。好きすぎてどうしようもなくて、どうにもならなくて涙がでたことだってある。

先生の気持ちがほしい。私だけを好きでいてくれる気持ちが欲しい。