「ちょ、ちょっと待って・・だって優ちゃんは・・」

純平くんの顔がまたピクッとなる。

「だから!優は関係ないってっ。なに!?どうやったら信じてもらえるワケ!?」

純平くんは私に理解されないイライラが顔中に広がっていた。

「信じるとか・・じゃなくて・・」

ダメだ・・。

純平くんの顔が本気だ・・おもいっきり・・。



そんなこんなしてるうちに廊下の両端から人の足音がしてきた。


マズいよ・・。こんな意味深な雰囲気誰かにみられたら・・。だいたい学校だし・・。

それに足音がかなり近づいてきてるじゃん!!

早くなんとかしないとっ。

「じゅっ、純平くんっ、とにかくこの話は聞かなかったことに・・・・」

この場を離れたかった私は足早に走り始めた。

「先輩っ」

またテニスで鍛えた力強い腕に引き戻された。

そしてその勢いのまま抱きしめられ・・その勢いのまま・・


キスをされてしまった・・。


足音がだんだんと近づいてくる・・。

さっきよりもヤバい状況・・!!


「ごめんねーーっ、先輩っ、純・・・」

強引にキスをされている私の目に映ったのは・・優ちゃんだった。

私もどうしていいのかわからなかったけど、優ちゃんはもっとどうしていいのかわからない顔をしていた。


・・・そして・・傷ついた顔も・・していた。


私の後ろから聞こえる足音も急に聞こえなくなっていた。


純平くんはやっと私のことを離してくれた。

そんな純平くんの顔はものすごく気まずそうだった。きっと私同様純平くんの目にも私の後ろからくる足音の人がみえたんだろう・・。

「先生・・」

え・・・。