「お前なー・・そんなこと俺に聞かれてもしかたないだろ・・」

うっ。

冷静に考えてみると確かにそうだ・・。

クラスの担任を立候補で決めるわけはない・・。


「だいたい、クラス担任なんてたとえ依頼されてもお断りだね」

お・・お断り・・できるものなの・・??


「だけど、化学の授業は先生だと・・いいなー・・なんて・・」

私はチラッと先生の様子をうかがってみた。

「・・・」

無視!?

「先生っ、聞いてる!?」

「聞いてるよ!化学の授業だろ!?わかったよ、お前何組だ?」

先生はあまりに私がうるさかったみたいで化学の授業の受け持ち載っているであろうファイルをパラパラめくりだした。

「3年2組・・」

私は少しおどおどした感じでクラスを告げた。

「2組だな?言っとくけど誰であろうが俺に文句言うなよ!?いいな!?」

・・怖い・・!!

なによ、そんなに言わなくてもいいじゃない・・。

・・だって、高校生活最後の1年なんだもん・・一回くらい学校で先生との接点が欲しいんだもん。



そして先生は3年の担当の欄を目で追っていた。

「3年2組・・・俺だ・・・」


う・・うそっ

「やったぁぁぁぁぁーーーー!!ホントに!?マジで!?」

私の興奮は冷め上がることなく喜びの舞でも踊りだす勢いでグルグルとスキップなんかしてみた。


先生はこの私の願いがかなったことに引きつり笑いをしたままファイルから目が離せないでいた・・みたい・・。


私と先生の温度差は間に結露ができるくらい明らかに違っていた。