「・・・・・」

「先生・・」

私はゆっくりと先生の顔を見上げた。

「先生・・ありがとう・私うれしかったよ?かばってくれたこと・・」

先生は私から目をそらした。

「いいからお前ももう戻れ」

私は先生への想いがすごくすごく・・・溢れてきた。

「いや・・・先生といる・・」

私は先生に抱きついた。

先生は振り払おうとはしなかったけど、あきれた顔をしていた。

「おまえ・・・なにがいいの・・一体・・」

「先生は・・・・」

「・・・」

「先生は私がどんなに先生のこと好きかわかってないっ。私の好きを本気にしてくれないっ」

「本気にって・・」

先生は少し困惑していた。

「私はガキじゃないっ」

そして先生に気持ちをぶつける。

「先生は私をクソガキって言った。だけどガキはガキなりに必死なのよっ。どうしたら気に留めてもらえるか、廊下歩いてて会えたとき・・その日一日一人で舞い上がってる・・そんな私のことバカにしてるんでしょ!?」

私はガキじゃないと言ったあとにガキなりの気持ちを説くという意味の分からないことを言っていた。

「おい、落ち着けよっ神崎」

もう興奮してとまらない。

「だけどっ、だけどっ、それでも嫌いにはなれないのっ。やっぱり先生が好きなんだもん。キライになんてなれないよーーーーっ」

もはや自分でも何を口走っているのか意味不明だった。

最後の方はからした声で私は泣きながらその場を走り去っていった。

「先生・・先生ぇーー・・」

そうよ・・嫌いになれるわけない。

「神崎っ」

え・・

「いや・・いや・・」

私は走り続けたけどすぐに先生においつかれた。

「オイ、待てよ」