あれからどれくらい泣いたのかな。

どのくらい部屋に閉じこもっていたのだろう。

独り暮らしってこういうとき気楽。


ケータイを見ると、梨羽からの着信が15件もきていた。

「梨羽?どうしたのかな。」


プルルルル…プルルルル…

『もしもし?羅守?遅いじゃない!』


『ごめん…どうしたの?』

『柴崎がフランスに永住するって知らなかったの?』

『えっ?フランスに永住?』

私はケータイを落とした。