「やだなぁ土方さん。見て分かりませんか。いませんよ」 「なっ!?」 立ち上がる土方さんを原田さんが抑えこむ。 「まぁまぁ。土方さん、落ち着いて。いつものことだろう?」 土方さんは、眉間にシワを寄せて、座り直す。 「情報はゼロか。」 そう言うと、また皆の顔がいっそう悪くなる。 「薩摩の野郎に、拉致られたってことはねぇよな?」